インドの出生率(一人の女性が一生の間に産む子供の数)が2.1を下回るようになったそうだ。2.1以下になれば、将来、人口が減少に向かうとされている。都市部では1.6と低く、5年前と比べると10%も下がっている。農村でも低下が続いている。州によってもばらつきがあり、南部のケララ州では、1990年代に既に出生率が2.1レベルまで低下していた。その後、他の州も低下が進み、今では36の州のうち29の州で1.6を下回っている。一般的に、国が豊かになると出生率の低下が低下すると言われている。その原因として女性の高学歴化、職場進出、結婚年齢の高齢化などがある。2005年の調査では20~24才の女性のうち、18才までに全体の47%が結婚していたが、今ではそれが半分の23%にまで低下している。
今後、出産適齢期に達する女性が増えることから、人口の増加は当分続く。しかし、ペースはダウンする。人口の増え方が鈍化することは、人口の増加によって必要となる水などの資源へのインパクトを和らげる効果があるので望ましいことである。ヒンズー教徒とイスラム教徒を比較するとイスラム教徒のほうが、出生率が高い。これはイスラム教徒のほうが貧しいからと考えられている。人口減少は国が豊かになったことの証明でもあり、ある面喜ばしい。
ちなみに日本の出生率は1975年以降、2.0以下であったが、人口減少がはじまったのは2009年。すなわち出生率が2.0を切って、人口減少に向かうまで30年以上かかっている。同様にインドの人口は約40年後に約17億人でピークに達し、その後は減少に向かうと予想されている。人口が減れば高齢化が進み、働き手が減る。今、日本はその悩みを抱えている。インドも対策を講じないと同じようになる恐れがあるが、まだ時間の余裕はある。